【記録】#家で出来る演劇 に寄せて思うこと
こんにちは、日野あかりです。
うららかな春の日差し、本当は外でたくさん浴びたいけど今年はお家の中から味わう日々ですね。
さて。みなさま(このブログを読んでいる人だけならず、世界にむけて)お元気ですか?
身体の元気はもちろん、こころのほうはいかがでしょうか。健やかですか。
わたしはしばらく、あんまり健やかじゃなかったです。
やはり今までにない圧というものを、感じたくなくても感じざるを得ない状況。
勤め先の会社はこのコロナウィルスの影響で需要が高まり、社内のリモート対応よりもお客様の受注をどうにかしていくことに精一杯な状況。
かたや、わたしの愛する演劇界隈は多くの公演が中止となり、大好きなスタッフさんや俳優たちの仕事がなくなっていき、Twitterには不幸を嘆く声や、怒りの声があふれている状況。
ただ、ずっと燻ってました。
いまこのままダウンしていくことしかできないのだろうか。なくなっていく稽古や本番、その時間を無為に過ごすことでわたしはどうなってしまうのだろうか。
不安だけど、なにもできない、していない自分に対するもどかしさ、みたいなものを抱えながらTwitterを眺めていてあるツイートに出会いました。
それが、世田谷シルク堀川炎さん主催の「おうち演劇WS」。東京都からの週末自粛要請があってすぐの3月29日のことです。
即とびついて、当日。WSの面白さはもちろんのこと、オンラインで人と繋がって演劇をすることの面白さにしびれました。独特の間、ノイズ、リアルよりも一生懸命相手の状態を掴もうとする自然な心の働き。新しい演劇の可能性すら感じました。
また、参加されていた方が言っていた「家族以外の人と、『心配ですね』『不安ですね』以外の話ができる嬉しさがすごい!」という言葉。本当に同感しました。
確かに、いま顔合わせれば開口一番「コロナ大変ですね…」一色です。もちろん大事です。考えるべきこと、声を上げるべきこと、いろいろあります。でもここまで生活を侵食されて、それによってこころの大事な部分が傷ついていくことに、わたしも耐えられなくなりました。
そんな経緯があり、堀川さんのWS直後、俳優仲間に声をかけて #家で出来る演劇 を始めてみることにしました。
◎やるにあたって考慮したこと
・ライブ配信にこだわらず、あとから動画が見やすいこと。
・相互コミュニケーションができること。(複数人でできる)
・なるべく簡単に、安価でできること。
結果として、Skype通話の録画機能をつかって、少し手を加えた後にYoutubeにアップロードする形になりました。
戯曲はネットで無料で公開してくださっているものなどから選び、作者の方に許可を得た上で動画公開しています。
(本当は公開できないけど本読みだけしている作品もあります。楽しくてほぼ毎日やってるので…)
試しで一緒にやってくれた佛淵くんも、この面白さに目覚めて「これは『読むシャブ』です」という名言を残してくれました。
実際にやってみて思うのは、リアルの代替としてのオンラインというだけではなくて、これ自体が本当に演劇としての可能性を広げてくれるものなのでは、という気付きが大きかった点です。コロナがある程度おさまったとしても、いまこうやっていることが絶対に無駄にならないという期待。あとは単純に、新しい台本に触れられるのが面白すぎて楽しすぎて、アドレナリンがでまくり、コロナのことを完全に忘れられる時間を過ごせること。
久しぶりに、未来のことを考えられた気がします。転んでもただでは起きないぞ、という気力を持てた気がします。
だから、というわけではないですし、そんなにおこがましいことを言うつもりもありませんが、燻っている俳優が、空いた時間にちょっとやってみようかな、と思ってくれたらいいなと思います。
大袈裟かもしれないですが、こころを痛めて命を絶っていくひとがでないとも限りません。実際に海外だとこの状況を憂いて自死を選ぶ方がいます。
でもそうなるまえに、なにかちょっとでも自分たちを元気にする方向に顔を向けられたら、わたしの愛する演劇界がまた少しずつ未来に進める気がしています。
たいそうなことを書きました。とにかくみんな、 #家で出来る演劇 タグでどんどん投稿してくれよな!ということです!
動画をあげているチャンネルは こちら です!都度Twitterでもシェアしています。
演劇界がこのピンチを乗り越え、もっと楽しい世界になりますように。
ひの
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