【映画】日日是好日と祖母

こんにちは、日野あかりです。
今年は暖冬の気配だそうですね。もう十分寒いけど。

少し前の話になりますが、映画『日日是好日』を観ました。
偶然、映画公開の少し前に原作を読んでいて、読み終わった頃に映画化を知りました。
原作が素晴らしすぎて朝のバスで涙してしまうほどだったので、樹木希林さんと黒木華さんで映画化とは…と期待して観に行き、
各所絶賛のとおり、わたしも本当に良いと思いました。

自然の色を鮮やかに見せる映像と、クラシカルで瑞々しい音楽が良い。
樹木希林さんの、おちゃめで凛とした佇まいが良い。
黒木華さんの、等身大の女性が抱えるゆらぎがとても美しい。
ストーリーに大きな驚きはないけれど、人を惹きつける静謐さがあると思います。

茶道は型が先で、心は後からついてくるもの、と劇中で語られるのですが、日本的な、いわゆる「道」に則るものは多くがこれに当てはまるなー、と思うのです。
今年初めて観た狂言も、形を覚えてそれが完璧にできるようになって、その人の個性が出てくる、というものだという。
演劇の世界では、と考えたり学んだりしたいと思ってまだ出来ていないので、年始にやりたいなぁ。


ここからは完全に自分語りになると思うので、注意喚起。

日日是好日を読んでいると、祖母を思います。
茶道と華道の師範資格があり、和装洋装に長けていた、the大和撫子である祖母。
両親共働きのため、保育園から大学まで、とても多くの時間を祖母と過ごしました。
庭や道端に生えている草花に詳しく、一緒にいろんなものを育てました。
夕飯の買い物をして、ひとつひとつ教えてもらいながら食事を作りました。
日日是好日での武田先生が、わたしにとっての祖母だなと思っていて、無性に会いたくなって、やっと今日会いに行けたのでした。

祖母はもうだいぶ前から、あまり人がわからないので、わたしがそこにいたことがわかっていたか不明ですが。
それでも勇気を持って、会える時に会っておくべきだという気持ちに改めてなったので、ここに書き留めておきます。
とても、勇気がいることだ。

日曜の午後はなぜかセンチメンタルな気持ちになります。
また。


ひの

何者かになる過程

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