【映画】エレファント・マン
こんにちは、日野あかりです。
昨日、池袋の新文芸坐でデヴィッド・リンチ特集をやっており、その中で「エレファント・マン」を観ました。
リンチ作品は猛プッシュを受けながらも、初めて観たのですが。
意図がたくさんある映画だなー。とおもいました。
ストーリーとしては、外見が象のように変形している青年をめぐる、人間の性みたいなものを浮き彫りにする話です。
怖いもの見たさ、奇怪なものを求める人間のある意味純粋で、悪意に満ちたまなざしとか。
それをテーマとした映画を観る観客へのアイロニーであったりとか。
いとたくさん。
その中でも、その青年(=エレファント・マン。名前はジョン・メリック)の興行師であるバイツというキャラクターがいて、とても興味深かった。
もちろん稼ぐためにエレファント・マンを「所持」しているのだけど、「俺の宝物」と言いながら殴ったり、病院に連れていかれたメリックにすごく執着して様子を見に行って取り返そうとしたり、実際取り返したりもする。
最終的には、無理やりまた見世物として扱うことで衰弱したメリックに、「わざと俺を困らそうとしている」と激高して、彼を猿の檻に閉じ込めてしまう。
その後メリックは、他のフリークスが逃げられるよう手助けしてくれたおかげで、いろいろあり病院に戻るのだけど。。
バイツは作品中で一番人間的な人物だったなとおもいます。
独特な造形をもつメリックが、自分の飯のタネであり、それゆえ宝物でもあり、でもひどい扱いをしている自覚もあり、他のフリークスではなく彼に執着する気持ちもあり、、、
This is 人間。と思いました。
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